株式会社エス・エム・エスキャリア 医療・介護の人材支援

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鎗田病院 東看護部長

地域包括ケア病棟オープン。人材不足の解消。尽きない人事課題に信頼できるパートナーと取り組んだ一年間


鎗田病院(千葉県)

1947年開院。「医学は科学」、「人と人との心の触れ合いを大切にした医の心」という2つの考えを大切にし、地域を支えていくために高品質な医療を提供し続けている総合病院(199床)。


鎗田病院 東 則子(ひがし のりこ)看護部長 【認定看護管理者】

虎の門病院、神奈川県立こども医療センターでキャリアを重ねると共に神奈川県立平塚看護専門学校、よこはま看護専門学校で教育者としての実績を積み、2015年に鎗田病院の看護部長に就任。

 

株式会社エス・エム・エスキャリア ソリューション事業部 千代 和弘(ちしろ かずひろ)

2015年入社医療機関向け採用支援のソリューションサービス※1を担当。関東地方および東北地方の医療機関に対し、サービス提供を行っている。

(※1 医療・介護従事者の採用について、現状把握から戦略策定、戦略の実行までをトータルにサポートするサービス。)


慢性的な看護職員不足解決したい

インタビュアー : どのような課題を抱えていらっしゃったのでしょうか。

東看護部長(以下敬称略)私が看護部長に就任した当時、当院は慢性的な看護職員不足に悩んでおりました。前年度、見かねたドクターたちが “看護師定着プロジェクト”を立ち上げ、解決の糸口を探すために、看護職員対象の満足度調査を行いました。私自身も看護師一人ひとりと面談をし、実際に課題に感じていること何かそれはどうすれば改善できるのか、意見を吸い上げていきました。プロジェクトや面談を行ったことで、看護師の定着には一定の効果があった一方看護師の採用に関してまでは、人手不足の影響手が回らない状況でした。新たに人が採用できないために病床稼働率も上がらず、空病床も稼働できない。職員に無理をさせてしまう状況もあり、なんとかしなければ、と頭を悩ませておりました。この悩み解決するために、長く懇意にできる会社紹介してほしいと、他の病院の方に相談したことがきっかけでエス・エム・エスキャリアさんと出会いました。

千代:そうでしたね他の医療機関様のご紹介提案の機会をいただきました。最初にお伺いしたとき院長も東さんも非常にお困りであったことを良く覚えています。当社には、看護師やコメディカルの方々の人材紹介サービスの他に、採用定着人事全般でお悩みの医療機関様向けに、現状分析から戦略策定実行までトータルにサポートするソリューションサービスがあります東さんのお話をお伺いし、看護師の方をご紹介するだけでなく、慢性的な看護職員不足を根本的に解決するサポートをさせていただきたいと思いました。

東:最初にお会いしたときからパワフルなエネルギーを感じこの人ならお任せできと思いました。

千代:それは(笑)!ありがとうございます。

「魅力づくりとPR」-採用力強化への取り組み

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東:実は、慢性的な人手不足を解決するミッションと同時に、新しく「地域包括ケア病棟」を始めるという大きな経営方針がありました。

千代:地域包括ケア病棟を始めるには、休床中の病床を稼働する必要がありましたが、当時は看護師の人数が圧倒的に足りませんでしたね。

東:院長からも「とにかく看護師を採用しよう!」と号令がかかって

千代:院長からのご期待もいただいていた分一層頑張ろうと思いましたね。慢性的な人手不足を防止するには職員が離職しない環境づくり」と「採用力強化」が重要です。ご支援の第一歩として、具体的に貴院の魅力と課題は何かを知るために現状の分析を行いました。

東:はい。そのためにまず御社の従業員満足度調査(FitnES)2を導入させていただきました。当院の職員行ったアンケート分析結果をチャートにしてご報告いただいたことで客観的に内情を知ることができましたね。職員が「何が良いと思って当院で働いてくれているのか」「何を課題に感じているのか」を私たちが詳細に知ることで、これから離職防止や採用力強化に繋げていけるので、非常に役立つ情報でした。

千代:ありがとうございます。現状把握の次のステップは、採用に関する戦略を再検討することでした。戦略を考えていくためには貴院だけでなく、近隣医療機関様採用状況の把握と看護師の市場調査行う必要があったため、従業員満足度調査と並行して進めていました。内と外、両方の調査内容照らし合わせた結果採用ターゲットを想定した強みをつくること、そしてそのPRが必要だという考えに至りました。

東:即実践力となる中堅看護師の採用を考えていましたので、調査結果によって判明した地域特性をふまえると、お子さんのいらっしゃる看護師の皆さんを採用ターゲットにするのが良く、お母さんにとって安心して働ける環境を整えることが、当院で働く魅力に繋がると考えました。また、千代さんからのご提案をもとに、併設している託児所の利用に関して、料金や利用ルール等を刷新しました。育児環境改善は、以前より取り組んでいたテーマだったこともあり、院長の理解も早く、すぐに導入することができました。今でもこれは職員内でとても評判が良いんですよ。

千代:それは良かったです!その他にも夜勤体制強化のために夜勤手当改定を実施しましたね。

東:そうですね。れも、看護師採用時に、強みとしてPRできる部分になっていますまた、職員の満足度高まったのも良かったですね。

(※2 全国の約200病院で採用され、45,000名以上の看護師が受検している従業員満足度調査。)

課題解決の兆し

インタビュアー : 千代との取組みで印象に残っていることはありますか。

東:やっぱり、採用サイトの制作でしょうか。採用力強化の一環で採用サイトのリニューアルもお願いしたんです。職員みんなでインタビューを受けたり、撮影をしたり。外部に当院の魅力をどのように発信するかを一緒に考えたことで、職員同士のコミュニケーションもさらに活発になって良い影響があったと感じます。そうした機会が今までなかったから、みんなとても楽しんでいましたし、プロのカメラマンが撮影してくださった写真をみんな配った、とても喜んでいました。

千代:喜んでくださって私もうれしいです!先ほどお話が出託児所利用に関する規定改定夜勤手当拡充を含めて、貴院で働く魅力を採用サイトに存分に盛り込むことができたのは非常に良かった思います。

東:そうですね。採用サイトオープンから9ヶ月で、看護師・看護助手希望の求職者から16件の問い合わせがあり、入職に繋がりました。素晴らしい成果だと思っています。実は今日も採用サイトからお問い合わせしてくださった方が面接にいらっしゃいました。複数の病院を見学されていた方だったんですが、職員の雰囲気良さや託児所利用のしやすさから「ここで働きたいとおっしゃっていただきました。これはとてもうれしかったですね。

千代:本当ですか!それは素晴らしいですね!

インタビュアー : 看護師採用に関して、他にも取り組んだことはありましたか。

採用サイトからの自己応募促進だけでなく、人材紹介会社さんにもご紹介をお願いしていました。当院が求める看護師イメージをすり合わせするために、人材紹介会社向けのイベントを行うことにしました。でも時期の問題だったのか年明け開催のイベントには、最初、数社しか参加応募がなかったんです。

千代:そうでしたね。あのときは奮闘しました・・・。

東:そうそう。千代さんが当院まで来て、この部屋(看護部長室)でずっと人材紹介会社さんに電話して参加を呼びかけてくださったんです。本当に困っていたので、「ああ、一緒に戦ってくれているんだな」って改めて実感しましたね。

千代:当日は無事、たくさんの人材紹介会社さんにご参加いただいて、そこからの経由で応募数も増えていきましたね。改めて見直した貴院の魅力ポイントを各社に上手くPRできたことが良かったですね。

東:これまでは人材紹介会社さんに上手く魅力を伝えられていなかったこともあって全然紹介がなかったのですが、このイベントを開催したことで、連日23人の紹介が来るようになりました。特にナース人材バンク※3のご担当の方には本当にたくさんの方を紹介していただきました。もうパンクしてしまうくらいで、毎日うれしい悲鳴をあげていました(笑)。

鬼塚(ナース人材バンク 千葉事業所 キャリアパートナー。鎗田病院様を担当。当インタビューに同席)貴院担当をはじめとする当社の千葉事業所の社員全員が、貴院の力になりたいと考えておりました。千葉事業所では貴院の名前が毎日頻繁に出てきており、注目度は殊更高かったと感じています。さんが、当社が紹介した看護師の方に、とても優しく、丁寧に接してくださるので、当社の社員が東さんの大ファンになっていきましたね

東:ありがとうございます。この頃には、採用できる環境に着実に変わってきている実感がありましたね。

(※3 当社が運営する看護師に特化した人材紹介サービス。常時多数の看護師の方の登録があり、全国の事業所で、医療・介護機関へのマッチングを支援。鎗田病院様は千葉事業所が担当。)

協力し合うことで地域包括ケア病棟のオープンに成功

インタビュアー : 目標の一つだった地域包括ケア病棟はオープンできたのですよね。

東:はい。職員の満足度調査から始まり市場調査、託児所利用規定夜勤手当の改定、採用サイトのリニューアル、人材紹介会社向けのイベントの実施。一年間テンコ盛りでしたね

千代:本当ですね。あと、次世代の看護師採用も狙って、奨学金制度の案内をするPRブックも作りましたね。

東:そうでしたね。大学主催する奨学金説明会に参加したんですよね千代さんは、当院が説明する番になったときに学生呼び込みも行ってくださいましたね。あのとき、千代さんと一緒に作成した当院のPRブックの評判がとても良かったんですよ。特に奨学生とそのご両親から去年までは奨学生応募は0人でしたが、今年は、説明会から見学に参加された学生が10名に増えました。

千代:のうち3名の方が、奨学生となり入職予定ですよね。

東:はい。去年までは看護職員の入職は5名程でしたが、今回すべての取り組みを経て、人材紹介・自己応募を合わせて、25名に拡大できました28年度無事に地域包括ケア病棟オープンできたのも、その取り組みがあってこそだと思っています。

人事課題を解決するパートナーとして

インタビュアー : 当社の採用ソリューションサービスを利用した感想をお聞かせください。

東:今までは、他業務の合間を縫って、私自身がほぼ一人で採用業務を行っていました結局それでは追いつきませんでした。特に今回は地域包括ケア病棟のオープンを目標として設定しましたので、看護師不足の改善は優先順位の高いものでした。ですが目の前の患者さんのことを考えますと、職員に採用業務をお願いすることもできませんし、そもそも人事領域に詳しい職員もおりませんでした。そんなときに御社をご紹介いただけて、本当に良かったと思っています。さまざまな病院の事例をご存知ですし、医療業界の知識豊富に持っていらっしゃって実績もお持ちで。とても助かりました。一年間のプロジェクトでしたが、一緒に仕事ができて楽しかったです。

千代:もご一緒できて良かったです。ありがとうございます。

インタビュアー : 今後の展望を教えてください。

東:次は自己応募の割合をいかに増やすかだと考えております。当院の魅力を知っていただき、ファンを増やしていくことが、結果的にそれに繋がっていくだろうと思っています。あとは、教育体制の整備ですね。地域の皆さん方に貢献できる病院であり続けるためには、職員の成長が欠かせません。医療は人が行うものです。人の成長こそが、病院の発展には必要不可欠だと私は思っております仲間を採用する。安心して長く働くことができる。成長し続けられる健全な組織にする人事課題尽きることがありません。

千代:医療における最も重要なファクターであり、東さんも大事にしておられる「人」に関して全般的に支援ができるようそして、長く信頼できるパートナーとして貢献できるよう、一層精進してまいります。

東:ありがとうございます。これからも期待しています。


インタビュアーより一言

今回の取材で鎗田病院様にお伺いしたとき、どのスタッフの方も笑顔で挨拶してくださったことが印象的で、真っ先に思ったことは「明るくて雰囲気のよい病院だな」ということでした。

まずは、スタッフが笑顔で働ける環境を整える。それが採用にもつながり、人材が揃い、余裕が生まれ、新たな価値を生み出すことができる―。そんな好循環を作り出せている鎗田病院様は素晴らしいと思いますし、弊社の関わりがその一助となれているのであれば、これほどうれしいことはないと思いました。

私は普段、弊社の人材紹介サービスにご登録いただいている求職者様に、メールなどで事業所様の求人情報をお届けする仕事をしています。たくさんの求職者様の情報と、たくさんの事業所様の情報の間に立ちながら、どうしたらより多くのニーズを繋げることができるのかを日々考えているのですが、今回、魅力的な病院様を取材させていただき、より一層、その思いが強くなりました。「出会い」という偶然性の高いものの確率を少しでも上げたい、一つでも多くの事業所様と、一人でも多くの求職者様の価値ある出会いを生み出したい。医療・介護業界の皆さんにイキイキと働いていただくために、これからも考え続けたいと思います。

 

インタビュアー:メディア企画部 川口 萌
記事編集:ソリューション事業部 千代 和弘