株式会社エス・エム・エスキャリア 医療・介護の人材支援

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医療法人社団じうんどう 慈雲堂病院 川本様

「ストレスチェックをやるならここで」。決め手は、医療特化型の商品特性とノウハウ


医療法人社団じうんどう 慈雲堂病院 (東京都)

昭和4年の開設以来、精神科医療の草分け的存在として長い歴史・実績がある。精神科の急性期から慢性期、認知症の患者様が対象で、近年では地域医療の拠点としてデイ・ケア、高齢者ケア、訪問看護など幅広い医療に取り組んでいる(543床)。


医療法人社団じうんどう 慈雲堂病院
理事・法人事業部長 川本 拓哉(かわもと たくや)様

民間企業にて勤務後、2007年に慈雲堂病院に入職。事務部長を経て現職。職員の安定的な就業が病院経営の要と定め、その環境改善に取り組む。

 

株式会社エス・エム・エスキャリア
人事・組織コンサルティング事業部 労務管理支援セールスグループ
横山 優璃(よこやま ゆうり)

2017年入社。現部署にて医療施設向けのストレスチェックの担当として、多くの医療施設のストレスチェックの実施運営をサポート。


「正直言ってめんどくさい」、ストレスチェック初年度の戸惑い

インタビュアー:ストレスチェック導入の経緯を教えていただきたいのですが、実は私、以前貴院に勤めていらっしゃったリハビリ職の方の転職をお手伝いしたことがあるんです。その方が「転居のために仕方なく辞めることになったけれど、いい病院だから本当は辞めたくないんだ」とおっしゃっていたんです。ストレスチェックの義務化以前から、就業環境の改善に取り組んでいらっしゃったのでしょうか。

川本理事:看護師関係ですと、小さいお子さんがいる職員や介護をしている職員で、どうしても夜勤ができない職員をリストアップして勤務制限リストを作成し、看護部と人事で共有して勤務に配慮しています。また、心の病や長期休業をした職員が復職する際には、産業医との面談を義務付けています。産業医に復職可否検討表を記入してもらい、それをもとに最終的な復職の判断を行います。10年ぐらい前から始めましたが、これによって病休から復職してまた病休、というのが無くなりました。

横山:そういった取り組みを始められたのは、何か課題感があってのことでしょうか。

川本理事:一番大きいのはやっぱり人員配置ですよね。病院には施設基準があり、単に患者数に対しての配置人数だけではなく、夜勤の配置と平均夜勤時間72時間以内という規制もあります。もともと精神科というのは一般病院に比べて配置が少ないですから、「どうしても夜勤ができない」という人が何人か出てくると、基準がクリアできなくなってしまうんです。2年前の診療報酬改定で、夜勤の時間が1カ月16時間以上から8時間以上行った人を分母にカウントできるように緩和されたので、72時間規制のクリアのハードルが下がりだいぶ助かりましたが。当院の場合、看護師の実働勤務は7時間なんです。休憩時間1時間を加えた勤務時間は8時間ちょうど。そうすると3交替だから引継ぎをする時間がないんですよ。引継ぎをやろうとすると自ずと残業が発生してしまう。それはよくないので、看護師に関しては予め人数を手厚く配置するようにしています。それもあってか、従来から有休の消化率は高く、約85%は達成していますね。

横山:すごい。非常に素晴らしい数字ですね

川本理事:もうひとつ、今年から始めたことですけれど、退職する方に本音の退職理由を書いていただくようにしています。後で郵送でもいいから書いてください、とお願いして。普通、退職届には「一身上の都合」としか書けないですよね。でも本当のところはどうなのか、というのを確認するようにしています。

インタビュアー:そのような取り組みを行ってこられた中で、2015年にストレスチェックが義務化されることになった際、どのような印象を持たれましたか?

川本理事:正直「めんどくさいなぁ~」と思いました(笑)。たぶん事務方の皆さんは共感してくれると思いますけれど、まずは手間がかかるなという印象でした。でも義務だからやらなきゃならない。じゃあどういうやり方をしようか、と考えたときに、他病院と組んで自分たちでやろうという話も出たのですが、誰もストレスチェックを実施したことがないから、できる人がいないんですよね。精神科ですから、当然内容に詳しい人は院内にたくさんおりますが、運用するための事務的なノウハウがない。手間だけかけても仕方がないし、外注したらどれぐらいコストがかかるんだろう?と考え始めました。

医療業界に特化した商品と、他社にはない具体的なアドバイスがキーポイント

インタビュアー:外注するとなると一般的には他社との比較で考えると思うのですが、貴院の場合はどうだったのでしょうか。

川本理事:生保や損保のストレスチェックの営業担当者から、「プラットフォームだけ貸しますよ」という売り込みは多かったんです。でもプラットフォームだけ借りてもやっぱりノウハウがないとできない。そこからいろいろと探し始めました。

横山:複数の会社を比較検討されて。

川本理事:そうですね。御社の前に社と話をしていたのですが、決定的に違っていたのは、御社の場合、医療職に特化したストレスチェックができるということでした。看護師向けの交流サイトなどの運営もされていて現場の声を集めていらっしゃるから、説得力がありますよね。さらに、病院関係の取引先が多く、他院との比較ができるという点も大きかったです。もともと御社とは新卒採用でお付き合いをさせていただいていましたので安心感もありました。それがなければお電話いただいても「いや、いないって言ってくれ」って言っていたかもしれません(笑)。

横山:おっしゃる通り、医療業界に特化した独自の判断基準を持っていることと、延べ900以上の医療機関でのストレスチェックの実績がありますので、他院との比較ができるということ、この二点が当社のストレスチェックの特徴です。

川本理事:ストレスチェックを実施した結果、職員のストレスがものすごく高かったら嫌だなと思っていたので(笑)、その二点は響きましたね。それなら他院と比較して当院だけがやたらストレスが高い、という結果にはならないんじゃないかなと。やるならここにしようと思いました。

インタビュアー:外注はコストがかかるわけですが、その点に関しては理事会では問題にならなかったのでしょうか。

川本理事:最初に他の病院と一緒にやろうかという話が出たとき、「これは事務の人間を何名か張り付けないとできない」と思ったので、それと比較したら十分安いですから、比較的すんなり通りました。

横山:他に当社ストレスチェックをご利用いただける決め手となったことはございますか?

川本理事:御社が持っているノウハウですね。たとえば、他社は「インターネットでやりましょう」と言ってくるのですが、御社は「看護師さんは紙じゃないとダメですよ、紙の方が間違いなく回収率が高いです」といった具体的なアドバイスをしてくださったりします。せっかくやるなら回収率が高くないと正確な結果が出せないし、そういったことを知っているのは、医療業界に精通している御社ならではだと思います。保険会社が片手間にやっているのとは違うなと思いましたね。

ストレスチェックの意外な結果から見えてきた、目標設定とマネジメントの重要性

インタビュアー:ストレスチェックの結果についてはいかがでしたか?

川本理事:御社に出していただいている、部署ごとや職種ごとに分析ができる集団分析の報告書をかなり活用していますが、意外とイメージと結果のギャップがありましたね。比較的うまく回っていると思っていた部署のストレスが高かったり、その逆もあったり。有休をいっぱい取っているからストレスが低いというわけでもない。結果を見てわかったのが、忙しいからストレスがたまるのではなくて、目標が明確かどうかが大きい、ということでした。たとえば長期の入院患者さんを地域に移行していく退院促進の専門部署があるのですが、その部署はストレスが低いんですよ。年間何名移行しましょうという目標があって、それに向けて何年もかけて患者さんのモチベーションを少しずつ上げる努力をしてきているから、達成したときの満足度が高いんでしょうね。他部署に比べて残業が少ないわけでもないし、かなり忙しいにも関わらずストレスが低いのは、目標と達成感があるからなんだと思います。

横山:「ストレス」は「やりがい」と密接に関係しているんですね。

川本理事:ええ、そう見て取れるような結果でした。あとは、マネジメントをする人間の影響も出てくることもわかりました。前年に比べて急に結果が下がってしまった部署があって、前年の数字は悪くなかったし、明確な目標を持っている部署なのになぜ?と思い調べてみると、”長”が前年と代わっていたりして。だからマネジメントも重要な要素ですね。それも含めて、どうやって部署の目標を設定するのか、一人ひとりにどんな目標を持ってもらうのかというのが重要になってくるのかな、と思っています。

横山:運用面の利便性はいかがですか? 当社ではストレスチェックをスムーズに運用していただけるように専用のチームを設けて病院様のサポートを行っていますが、運用面でのストレスはありませんか?

川本理事:いや、ないですね。そのサポートの一番の成果が、当院の担当者が一人で、手間をかけずに十分やれている、ということだと思いますよ。ストレスチェックの用紙を配布するときだけ、人事の者が45人で台車に紙を載せて現場へ配りに行って、回収のときも同じ。それで回収率93%ですから、大したものですよ。運用はスムーズに回っていますし、お蔭様で年々負担は軽くなってきています。

横山:安心しました。当社の運用担当者もなかなか病院様のお声を直接聞く機会がないので、持ち帰って共有したいと思います。

ストレスチェックの結果を現場改善に生かす

インタビュアー:3年間当社のストレスチェックをご利用いただいて、見えてきたもの、初年度と変わってきたことはありますか?

川本理事:数字に一喜一憂しています。平均と比べてどうなのか、前年と比べてどうなのか。数値化され、見える化されているから、気になりますよね。レポートも非常に見やすくて分かりやすい。理事会でも説明しやすいです。前年に取り組んだことの結果にもなっていますし、初年度の「めんどくさい」から始まって(笑)、だいぶ変わってきましたね。

横山:それはうれしいお声ですね。

川本理事:ご存知のように、医療機関の経営は年々厳しくなっていきますから、効果測定が重要になりますよね。取り組んだことが効果として出てくるのにどのくらいタイムラグがあるのかというのも知りたいし、経営側が頑張ってやっていることを意外と職員は知らなかったりするので、もっと経営側もアピールしなきゃいけない。

横山:こういった場所でお話していただけるのも、職員の方に取り組みを知っていただく機会になるといいなと思います。

川本理事:そういえば、ストレスチェックの効果として、現場から意見が出てくるようになったというのはありますね。結果を課長会議などでは共有しますので、各部署からいろんな意見が出てくる。特に最大の職員数を抱える看護部が、環境を改善したいと意見を出してくることが多くなりました。それに対して事務や総務が動くという、いい連携ができつつあると思います。たとえば残業時間を短くするために病棟のベッドメイクを外注にしてみたり、売店まで患者さんのおやつを買いに行かなくても、オーダーすれば売店が配達しにきてくれるシステムを導入してみたり。

横山:現場レベルでのいろんな改善努力をされているんですね。

川本理事:昔は7時間勤務をどうやって7時間半にしようかと考えていましたが、今の時代はそういう流れじゃない。せっかく7時間で回っているんだから、7時間でできる病院運営を考えよう、削れるものは削ろうという方向性で動いています。言うほど何でもうまくはいきませんし、すぐに結果が出るわけでもありません。どうやったら病院全体がうまく回るのか、各部署から知恵を出してもらうのが一番いいと思っています。

横山:当社のストレスチェックをその材料のひとつとして有効活用していただけているようで、とてもありがたいです。

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インタビュアーから一言

インタビュー中、「目標が明確にあるかどうかがストレスレベルに関連しているように思う」という川本様のお話がありました。私が日々の業務で求職者様とお話させていただく際にも「今の職場にやりがいを感じられない」「更に上の目標のために転職したい」という理由を挙げる方が多くいらっしゃいますが、転職を考えるようになって初めて自分のそのような思いに気づく方も少なくありません。その点をストレスチェックの数値から仮説立て、さらに病院側の改善取り組みとして行動に移していらっしゃることに感銘を受けました。

私は人材紹介サービスに携わっており、病院の人事の方と採用条件や病院PRポイントなどをお話する機会は多いのですが、今回のような職場環境改善のための院内の取り組みをお話させていただくことはあまりありません。今回のインタビューは、当社サービスの活用方法を私自身が知るという貴重な機会になりましたし、今後1つでも多くの事業所様に当社のストレスチェックサービスが活用され、それが職場環境改善の一助となれば良いなと強く思いました。

インタビュアー:キャリアパートナー第二部 リハ人材紹介第一グループ 髙原 えり
記事編集:ナースライフサービス開発部 コンテンツ企画グループ 北村 翔太
カメラ:キャリアパートナー第二部 リハ人材紹介第一グループ 武田 和