株式会社エス・エム・エスキャリア 医療・介護の人材支援

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医療法人社団 福寿会 赤羽岩渕病院 山崎看護統括師長

10年後の未来を見据えてー地域包括ケアの先駆者が新卒看護師の採用・育成に臨む


医療法人社団 福寿会 赤羽岩渕病院(東京都北区)

東京都北区を中心に地域包括ケアを提供している医療法人社団福寿会傘下の病院。「必要な時に必要な人に必要なだけトータルにサービスを提供していく」という福寿会の理念の下、1992年設立当初クリニック、訪問診療が中心だった同会に1999年4月、医療法人社団恵和会 岡村病院が加入。2000年8月に赤羽岩渕病院に改称し現在に至る(50床)。グループ内には赤羽岩渕病院のほか、クリニック・訪問看護・居宅介護・デイケア・老健・グループホーム・訪問リハ・通所リハなど様々な施設・サービスを抱えている。


医療法人社団 福寿会 赤羽岩渕病院
山崎 恵子(やまさき けいこ)看護統括師長 兼 地域連携室長

認定看護管理者。長年にわたる管理職キャリアを経て、2016年に赤羽岩渕病院に赴任。看護統括師長という重責の傍ら、福寿会の地域包括ケアの要である地域連携室長も兼任している。

 

株式会社エス・エム・エスキャリア
人事・組織コンサルティング事業部 ナース専科セールスグループ
グループ長 佐々木 一成 (ささき かずしげ)

2009年入社。医療機関・介護施設等を中心に、新卒看護師の採用支援サービスを提供しているグループの責任者。

 


新卒看護師採用に至った背景と受け入れ体制に対する課題

インタビュアー:山崎看護統括師長は福寿会に来られて長いのでしょうか?

山崎様:いえ、まだ2年なんですよ。そう見えませんか(笑)?私は島根県の出身で、50歳までずっと島根で看護師をしていました。看護管理の仕事が好きで、比較的若いころからずっと管理職をしております。もっと広い世界に羽ばたこうと決め、大学院を卒業後、東京に出てまいりました。認定看護管理者の資格を取る過程で福寿会の深澤副看護部長と知り合いまして、深澤副看護部長の紹介で色々なところで働いたんですが、ちょうど2年前に「福寿会に来ない?」と声を掛けてもらって。

インタビュアー:お名刺を拝見するとお役目がかなり広いように見受けられます。

山崎様:もともと色々な管理者経験はあるのですが、「地域連携室長」という肩書は初めてで、そういう仕事もしたことはなかったんです。もちろん北区のことなんて全然知らないし、どこにどんな病院があるのかも全然分からなかった。でも、新たな役割だし、面白いなと思って引き受けました。2017年4月からは「看護統括師長」という役割ももらって、新しい師長と一緒に看護部の組織作りをやっています。

佐々木:職員の方の採用は福寿会人事部が主導してやってらっしゃるんですよね?

山崎様:人事部と看護部で連携しています。採用基準や選考方法の決定は人事部で、面接は看護部で実施する、という役割分担です。採用の最終決定は各部門の部長会です。

佐々木:貴院の場合、将来的に訪問看護をやりたいという希望をお持ちの看護師さんがいらっしゃることが多いのでしょうか。

山崎様:確かに将来は訪問看護をやりたい、在宅医療に興味がある、という方が多い印象がありますね。当院は地域密着の小さい病院なので、大きな急性期病院で働いてこられた方が「もっとゆっくりと働きたい」という思いでいらっしゃるケースもあります。ただ、当院も決して楽な職場ではないんですよね。専門分化していない分、守備範囲が広くて、急性期の方もいらっしゃれば看取りの方もいらっしゃる、疾患も様々なので、ジェネラルな知識と対応が必要なんです。

佐々木:先ほど、今年度貴院に入職された新卒看護師の影山様とお話する時間をいただいたのですが、患者さんを全人的に捉え、長く、深く看ることができるのが福寿会の看護師の醍醐味だ、すごく大変だけどやりがいがある、とおっしゃっていました。

山崎様:そうですか、それはうれしいですね。彼女は当院で初の新卒看護師なので感慨深いです。

佐々木:今年度は新卒看護師の方が3名ご入職されたと聞いていますが、なぜ新卒看護師を採用することにしたのかをお教えいただけますか?

山崎様:従来は「在宅領域は急性期で看護経験を経てから」という考えが主流でした。そうなると、必然的に中途採用が中心となります。しかし、福寿会には赤羽岩渕病院もありますので、在宅医療を中心に据えながらも、新人看護師を育成して未来の在宅スペシャリストを輩出していくことができます。そのため、将来も見据え、方針転換を図りました。

佐々木:初めての新卒看護師採用ということで、現場の受け入れ体制を整えるのも大変かと思います。

山崎様:そうですね。これまでは組織的に行っていなかったことをひとつひとつグループで標準化していっています。

初めての新卒看護師採用に「ナース専科 就職ナビ」をご提案

インタビュアー:佐々木さん配下の社員が福寿会様の担当と聞いていますが、福寿会様の新卒看護師採用の支援に至る経緯と、ご提案内容について教えてください。

佐々木:福寿会様とは介護職員採用でお付き合いをさせていただいておりました。そのお付き合いの中で、新卒看護師採用のサービスがあることを福寿会人事部の方にご説明差し上げたところ、ご興味をお持ちいただいた、という経緯です。福寿会様は、介護職やその他職種の新卒採用は元々実施されており、一般学生向けの就職情報サイトには求人の掲載をされていたそうなのですが、そこからは看護学生の応募は全く来なかった、と本部の方から伺いました。看護学生の就活は一般学生とは異なり、一般学生向けの就職情報サイトに登録する看護学生はほとんどいないだろうと思ったため、看護学生向けに特化した当社の就職情報サイト「ナース専科 就職ナビ」をご提案し、看護学生からの認知の獲得を狙うこと、また併せて、福寿会様の近隣の学生をマッチングするのが一番良いだろうと考え、東京、および埼玉での「合同就職説明会」へのご出展もご提案しました。

インタビュアー:なるほど、初めての新卒看護師採用ですから、どのような市場なのか、どこに打って出るべきか、そのようなノウハウが無い状態からのスタートだったところに、タイミングよくご提案ができたわけですね。ちなみに他社さんでも新卒看護師の採用に特化しているサービスはあると思うのですが、「ナース専科 就職ナビ」の強みはどんなところにあるのでしょうか。少々営業っぽい質問になってしまいますが(笑)。

佐々木:営業なので大丈夫です(笑)。長く新卒看護師の採用支援サービスを手掛けていることもあり、採用の母集団となる看護学生を全国規模で多数集められることは一番の強みですね。特に首都圏に強いという自負があります。また、お取引いただいている法人様には、長年多数の看護学生の皆さんと触れて蓄積されたノウハウ、マーケット状況等を共有させていただいており、ご好評いただいています。

地域包括ケアをトータルで提供する法人ならではの差別化ポイント

インタビュアー:先ほど佐々木も申し上げましたが、今年度は3名の新卒看護師採用に成功されたとお聞きしています。やはり関東圏の方が多いのでしょうか。

山崎様:それがそうでもなくて。先ほど話が出た影山は岐阜出身ですし、もう一人は沖縄出身で関東の大学を卒業しています。

佐々木:そうなんですね。皆さんインターンシップや見学などで病院を体験されてからのご入職ですか?

山崎様:そうですね。インターンシップでは、赤羽岩渕病院だけでなく別の事業所も体験できます。来年度は福寿会全体で10名が内定していて、中にはインターンシップに来てくれた学生さんも多くいらっしゃいます。

佐々木:インターンシップの受け入れで工夫されていらっしゃるのはどんなところですか?

山崎様:今年度入職した新人看護師に参加してもらうことですね。「半年後自分はこうなるんだな」という現実的なモデルがいると、学生さんもイメージしやすいし良いと思うんですよね。あとは、医療の担い手が全国的に不足している中、どうやって他院と差別化していくかが大事だと思いますので、当院の良さをしっかりお伝えできるよう努めています。これはインターンだけではなく合同就職説明会での病院説明などでもそうですね。

インタビュアー:具体的にはどのようなところが貴院の差別化ポイントだとお考えですか?

山崎様:これからニーズがますます高まる在宅医療を支える看護、病院、訪問、ほぼ全ての経験を積んでいけること。また、そうしたキャリア継続していける仕組みを法人全体で構築しているところです。「真の他職種連携」を体験できることも大きな魅力のひとつだと考えています。

佐々木:新卒看護師の影山様も、「病院にいても患者さんの退院後まで看れるところで働きたい」と思って就活を始め、岐阜からわざわざ東京の「ナース専科 就職ナビ」の合同就職説明会にいらっしゃって、たまたま福寿会様のブースに立ち寄って話を聞き、入職を決めたとおっしゃっていました。山崎統括看護師長のおっしゃっていることがしっかり学生さんにも伝わっているということですね。

「患者さんが主語」の看護。患者さんの痛みが分かる看護師になって欲しい

インタビュアー:新卒看護師の受け入れを始められて9か月ほど経つかと思いますが、現在はどのような状況ですか?

山崎様:プリセプターをどうするか、チーム体制をどうするか、教育をどのようにしていくか…。高度なことではなくても、当院の看護師に望むこと、やって欲しいこと、というのはどんなことなのか。受け入れ前から考え、受け入れ後もアレンジを加えてきました。来年度の受け入れに向けてさらにアレンジを加えていくつもりです。

佐々木:規模の小さな病院様ですと、新人教育体制がないことで採用に尻込みする病院様も多いのですが、かなりしっかり考えていらっしゃいますね。

山崎様:新卒看護師が何十人も入ってくる病院だと難しいと思いますが、一人ひとりに合わせて教育していけるのが当院の強みです。ぜひナース専科で宣伝してください(笑)。

佐々木:宣伝いたしましょう(笑)。最後に、当社に対する期待やご意見などあればお教えください。

山崎様:私が常に思っている看護のあり方、それは「患者さんが主語の看護」です。日々の業務に追われると、「自分たちの時間がないから」「自分たちが困るから」などと、ついつい看護師が主語になってしまうことがありますが、どんなときでも「患者さんのために何ができるか」をまず考えることが大事だと思います。もちろん、患者さんの望む対応や処置がいつもできるわけではありません。そんなとき、患者さんの痛みや苦しみが分かる看護師になって欲しいんです。看護師にとって一番大事なのは「心」。「心」の優先度を常に一番に持ってきて欲しい。そういう看護が地域密着の私たちのような病院には必要ですし、それを理解できる方に、ぜひ当院で働いて欲しいと思います。また、今は色々な病院があり、働き方があります。だから学生さんには色々なところを見て欲しいです。インターンシップや見学会にたくさん行って、自分の肌感覚で自分に本当に合った病院を選んでいただきたいなと思います。御社には、学生さんがそういうマインドで就職先選びができる、そのための情報提供を期待したいです。


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インタビュアーから一言

政府が地域包括ケア推進という舵を切る以前から、それを地で行く取り組みをされてきた福寿会様。今回は山崎統括看護師長だけではなく、今年度入職された新卒看護師の影山様にもお会いすることができました。看護師の皆さんの働き方の多様化が進む昨今ですが、その姿が具体的にイメージできる素晴らしい時間となりました。

影山様は「東京の合同就職説明会に参加して初めて福寿会のような法人があることを知った。このような法人は私の住んでいた所には無かったのでびっくりした」とおっしゃっていました。このお言葉に象徴されるように、看護学生の皆さんの中には、就職先選びに必要な情報が十分に得られていない方もいらっしゃるのではないかと思います。WEBや合同就職説明会を通じて広く情報提供をしていくことで、看護学生の皆さんがイキイキと働き続けられる場所を見つける手助けをすること。「ナース専科 就職ナビ」の存在価値はそこにあると改めて思いました。

インタビュアー:ナースライフサービス開発部長 村木 範子