株式会社エス・エム・エスキャリア 医療・介護の人材支援

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医療法人社団 桐和会グループ 人材開発室長 新井様

「自走できる」採用へ。ノウハウを蓄積して中長期での継続的な採用成功を目指す


医療法人社団 桐和会グループ(東京都江戸川区)

1993年、グループ最初の施設である「篠崎駅前クリニック」を開業。「『人を助ける人生を選んだ』という誇りと責任をもち、地域も人もげんきにしたい」という信念の下、東京都、千葉県、埼玉県にて4つの病院と多数のクリニック、介護施設、保育園を運営。利用者、入居者の目線に立った「やさしい医療・介護ケア」「真に必要な医療・介護ケアサービス」の提供にグループ全体で取り組んでいる。


医療法人社団 桐和会グループ 管理部 人材開発室
新井 賢司(あらい けんじ)室長

アパレル業界で広告宣伝のキャリアを長く積んだ後、2017年6月に桐和会に入職。人材開発室長として採用チームを率い、新卒採用活動を推進している。

 

株式会社エス・エム・エスキャリア
ナースキャリア事業本部 ナース専科新卒事業部
ナース専科東日本セールスグループ 黒田 耕太郎(くろだ こうたろう)

2009年入社。名古屋での勤務を経て現在は東京本社を拠点に勤務。入社以来一貫して、医療機関・介護施設等への採用支援サービスを提供している。

 


結果が出なければ意味がない。「4病院それぞれの特色に合わせた採用」に舵を切ることに

インタビュアー:当社との取り組みを開始する以前、新卒看護師の採用はどのような状態だったのでしょうか。

新井室長(以下敬称略) 別の会社様と提携させていただいていました。当時は本部一括採用で、地方を含めた合同就職説明会に、各病院の看護部長を含めたチームで参加してもらうというスタイルで採用活動をしていました。ただ昨年度は、合同就職説明会経由でのインターンシップ参加者20名に対して、1名しか採用が実現できませんでした。合同就職説明会に出ることによるPR効果というのは、長い目で見ればあるとは思います。ただ、「目の前のその人を採用する」という意味での結果が十分でないと判断し、より効率の良い方策を採る必要を感じていました。

インタビュアー:結果が出ない、その原因はどのようなところにあると当時はお考えになったのでしょうか。

新井:看護部長をはじめ、採用活動には非常に協力的ではあったのですが、採用をもっと現場の人材理念やビジョンと結びつける必要があるのではないかと思いました。当法人は4つの病院を持っていますが、どういった方を採用し、どういうふうに育てていきたいか、そのビジョンは各病院で違うはず。各病院が課題にしていることや、必要な採用人数は何人なのか、どんな方が活躍できそうかなど、しっかりと時間をかけて本部が把握し、各病院の特色に合う人を採用していこうと考えました。そのために、本部一括採用から病院ごとの採用に切り替える決断をしました。

黒田:ちょうどそのころにこちらからご連絡を差し上げたんですよね。

新井:そうですね。これまでと違うやり方で協力してもらえるような企業を探していた矢先に、御社から看護部長宛てにご連絡をいただきまして、ちょっと1回会ってみよう、という話になりました。

「それぞれの病院が自走していく」そのために必要な最初の一歩をご提案

インタビュアー:黒田さんは桐和会様の課題をどのように捉え、どのような提案をしたのでしょうか。

黒田:大きく分けて2つの提案をさせていただきました。1つ目が、なかなか結果に結びつかなかった、とおっしゃっていた「地方での採用活動」に対するご提案です。ポイントは、「首都圏に出ることを検討している学生さんの認知度を上げること」です。過去の桐和会様の合同就職説明会の出展エリアを確認させていただいたところ、岡山・大阪など、あまり首都圏に流出しないエリアにも出展されていました。「首都圏に出る」という意識がない学生さんに対していくらアプローチをしても、認知度は上げづらいですし、仮に上がったとしても「入職」という成果に対してはあまり意味がありません。都道府県別の流出入データを見て、北は北海道から南は九州まで、地方の中でも特に首都圏への学生流入が多いエリアを見定め、首都圏も含めて「ここだ」といういくつかのエリアの合同就職説明会へのご出展を提案させていただきました。2つ目は、インターンシップ参加、入職などに至る各展開率を高めていくためのご提案です。合同就職説明会でのノウハウだったり、インターンシップからの展開率を高めるために、実際に参加した学生さんに対して、当社が本音を聞き出す取り組みだったりをプランの中に入れさせていただきました。

インタビュアー:なるほど。2つ目の提案はなかなか興味深いですね。その提案にはどのような狙いがあったのでしょうか。

黒田:新井様をはじめ、採用チームの方は入職して間もなく、新卒看護師の採用のご経験がそこまで長くはないことを認識しておりましたので、さまざまなノウハウを当社からお教えする必要があると思いました。ただ、初年度に結果を出すことはもちろん大事なのですが、1番大事なのは、中長期で少しずつ桐和様の中にノウハウを蓄積すること。そのために初年度どうするべきかと考えてのご提案でした。

新井:黒田さんが、ご提案の際に「それぞれの病院が自走していく」という言葉を使われていて。私たちが考えていた「各病院の特色を出してしていく」っていう方向性と合致しました。それで、一緒にやったら結果が出るんじゃないかなと思ったんですよね。黒田さんの真面目なプレゼンテーションが好印象だったので、ぜひやってもらえないか、とお話を進めさせていただきました。

黒田:いやいや、恐縮です(汗)

採用チームと現場がタッグを組んで臨んだ採用活動

インタビュアー:共に採用活動を進めてみて、印象的だったこと、大変だったことはありますか。

新井:一番おもしろいなと思ったのが、私たちのような、回復期から慢性期まで持っている、急性期以外の病院向けの合同就職説明会をやっていらっしゃることですね。

黒田:さきほどのどのエリアに出展するのかを決める際の考え方と同様で、急性期以外の病院も検討している学生さんに狙いを定めてアプローチする方が、認知度も展開率も上げられると考えて実施している合同就職説明会です。来場人数は大規模な合同就職説明会と比較すると少なくはなりますが、もともと急性期以外の病院への就職を視野に入れている学生さんがほとんどなので、桐和会様も認知度や展開率が上げやすいと思い、提案の中にお入れしました。

新井:そのような合同就職説明会では、競合となる病院も同じ日にブースを構えていて、まだまだ知名認知が十分ではない当法人がどういうふうにそこで勝負するのかという難しさはあったので、都度黒田さんに相談させていただきました。様々な提案をいただいて、当法人の採用活動を一緒にやってくださっている、という感覚がありました。

黒田:桐和会様は本当にフットワークが良くて、課題認識をしっかりされた上で打ち手を考え実行し、そこから出てきた結果や課題に対してまた打ち手を考えて実行、という、いわゆるPDCAのサイクルを非常に早く回される法人様なので、こちらもできる限り早くレスポンスするように心がけていました。

新井:新たな取り組みとして、合同就職説明会でのブース対応を含めた体制を変えました。昨年までも、ブース集客率は良かったんですよね。皆さん能力も高く、魅力ある看護部長なので、人も集まり、学生さんも説明に共感していました。ただ、そこからインターンシップへつなげる、また、インターンシップから面接、面接から採用という、一連のスキームが十分ではありませんでした。まずは、看護部長クラスが参加していた合同就職説明会は、師長や主任、いわゆる若手まで、バリエーションあるチームでの参加にして、学生さんにそれぞれの立場で病院の魅力を伝えていくスタイルを採り入れました。みんな、看護部長のように流暢ではないにしても、逆に言えば初々しさとか、若手独特の親近感もあって、現場の声を直接伝えられるという意味では学生さんにとって良かったんじゃないかと思います。

黒田:その中で、採用チームの役割も変わりましたよね。

新井:そうですね。学生さんとの接点は基本現場にお願いして、それを採用チームがバックアップする、という棲み分けにしました。合同就職説明会が終わった後は、参加してくれたメンバーと採用チームが振り返りを実施し、次はこういうチームでやっていこう、という話し合いを都度実施したりもしました。合同就職説明会に師長や主任、若手が来たことで、「もっとこうしたほうがいいんじゃない?」という意見が出たり、「この地方だったら僕行くよ!」なんて言ってくれたり。

インタビュアー:それはうれしいですね。合同就職説明会への参加が、職員の方々のモチベーションアップにつながっていたんですね。

新井:それはそうかもしれませんね。合同就職説明会に参加して、そこから実際に学生さんがインターンシップに参加してくれるわけですよ。そうなると、自然と受け入れる方にも力が入っていきます。インターンシップ当日は、看護師だけではなく、総務、経理の職員だったり、学生さんにランチを提供した管理栄養士だったりとか、さまざまな職種の職員と連携が必要になります。看護師がおもてなしをするというよりは、病院全体でおもてなしをするという形。インターンシップの情報共有が法人内で課題として取り上げられていたこともあり、最初から看護部長を含め各病院に協力的にやっていただいたことも大きかったと思いますが、職員一人ひとりが参加して、一緒に作っていけたということも、とても価値がありました。学生さんも勤め始めたら色々な職種の人たちと連携していかなければいけないので、そういったこともインターンシップで見せられたっていうのが良かったですね。

インタビュアー:黒田さんの印象に残っていること、桐和会様とのやり取りで気を付けていたことなどはありますか?

黒田:各看護部長にも直接プレゼンテーションさせていただく機会を設けていただいたのが印象に残っています。採用では、全員がビジョンを共有する、共通認識を持つことが大事だと思っていたので、そのようなお話をさせていただきました。とても緊張しました(笑)。あとは、「お渡しするデータにこだわる」というのは意識していました。先ほど申し上げた通り、採用チームの方々は新卒看護師採用のご経験が決して長いわけではないため、そもそも学生はどういう病院を選ぶのか、急性期、大学病院がまだ強い市場でどのように戦っていくのかなど、ご存じないことも多くあるのが当たり前ですが、私たちはどうしても経験が長いので、知っている前提でお話してしまうところがあります。前提を排し、データをできる限り丁寧に、全部揃えるように気を配りました。

新井:合同就職説明会ではどういったものを学生さんに渡したらいいんだろう、という相談もしましたね。

黒田:採用ツールのお話ですね。ご相談を受けて私も一緒に考えました。他の病院に勝てるパンフレットに、ということで、ビジュアル的に尖ったものを、というお話をいただき、それに合ったご提案をさせていただきました。

新井:有名病院であれば、パンフレットって手に取ると思うんですけど、私たちのように知名が十分ではない病院の場合、学生さんが持ち帰ったときに、「3番目以内に見てもらう」というのが目標なんですよね。そのために、他病院さんとは違う見た目を意識しました。たくさん持ち帰ったパンフレットの中で、まずは3番目に入ること。「あー、ここなんかいいな」と見た目で思ってもらって、パンフレットの中身を見たときに、こういった病院があるんだって知ってもらう、という流れですね。差別化したかったので中身ももう少し砕けた内容にしたかったんですけど、看護部長は皆さん真面目なので(笑)、中身は真面目に展開しています。

黒田:そういえば、ナース専科 就職ナビのサイト上でも閲覧できるようにさせていただいていますが、サイトからの資料請求がかなり多いというのも昨年と違っている、と伺いましたが。

新井:そうですね。昨年まで資料請求はあまりなかったのですが、今年に入って資料請求がかなり増えています。作った甲斐があったなと思っています。

取り組みの成果とこれからのエス・エム・エスキャリアに期待すること

インタビュアー:取り組みの成果や満足度はいかがでしょうか。

新井:最終の結果は出ていないので総合的な評価はまだできませんが、現時点ではインターンシップには45名の方にご応募いただきました。内定も5名出している状況で、まずまずといった感じです。

黒田:病院ごとに成果に違いは出ていますか?

新井:東京さくら病院は、資料請求にしてもインターンシップにしても桁違いですね。やっぱり「東京」っていうネームバリューは強いなと思います。あとは、これまでインターンシップを東京さくら病院を中心にしていたので、ベースのノウハウを持っているのがグループの病院の中では違う点です。今は、黒田さんにも協力してもらって、そのノウハウを共有して各病院で採り入れて行けるようにしています。そのおかげもあってか、苦戦するかなと心配していた川口さくら病院も、最近資料請求が増えてきています。今年新しくできたタムス浦安病院も、ナース専科 就職ナビのサイト上でピックアップしてもらった効果が出ています。各病院とも、今後のPRのしかたを考えて行かないといけないかなと思っています。

インタビュアー:ありがとうございます。最後に、黒田に対する忌憚ないご意見を。

新井:褒める企画ですよね、これ(笑)。

黒田:いや、忌憚ないご意見をいただければ(笑)。

新井:(笑) いや、すごく真面目な方ですよね。こちらの疑問に対してすぐ回答してくれるのがとてもありがたいです。こちらの状況に合わせて寄り添った対応をしていただけるので、私たちも安心しますし、黒田さんの回答を聞いて、それを受けた新しい解決方法だったり疑問だったりをまたぶつけられるので助かっています。私たちもいろいろ勉強させてもらっています。来年度に関しても、更なるご協力をいただきたいなと思っています。

黒田:ありがとうございます。継続してナース専科 就職ナビをご利用いただけるよう、私自身もがんばっていけたらと思っています。


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インタビュアーから一言

インタビューでお伺いした東京さくら病院様は、病院に入ると安心する雰囲気があり、その中に明るい職員と患者さんとの和やかな会話が流れる病院でした。

何も知らない学生さん達にこの場所を知ってもらうため、いかに発信していくか・・・。採用チームと現場で議論しながら改善していった、というお話を伺いましたが、「人材」にかける全職員の思いが結果になったのだろう、と納得するだけの熱い思いを感じました。

また、当社が提案した内容はインタビュー前に把握していたものの、黒田が桐和会様と同じ熱量で共に走っているのだ、ということを、桐和会様のお話を通じて知り、自社サービスながら驚かされました。同じエス・エム・エスキャリアの一員として、私もお客様に心から寄り添い、期待を超える価値を提供していきたいと思いました。

インタビュアー:コメディカルキャリア事業本部 コメディカルキャリアパートナー部 栄養士人材紹介グループ 髙原 えり